【勢い】と【節目】

現代語訳

水が激しく流れて、ついに石を押し流すほどになるのが勢いだ。鷲や鷹などの猛禽が急降下してきて、一撃で獲物の骨を砕くのが節(節目)だ。

戦の巧みな者は、その勢いは激しく、そして極限までたかぶった力を一気に解放させる、その節目は一瞬のことである。

弓の弦をぐーっと引き絞って、極限まで引いたところでパッと離して矢を放つ。「勢い」と「節目」とは、そういうものだ。

原文

激水之疾、至於漂石者、勢也、鷙鳥之疾、至於毀折者、節也、是故善戰者、其勢險、其節短、勢如彍弩、節如發機、

書き下し

激水の疾くして、石を漂わすに至る者は、勢(いきおい)なり、鷙鳥(しちょう)の疾(はや)、くして、毀折(きせつ)に至る者は、節(せつ)なり、是故に善く戰う者は、其の勢(いきおい)險(けん)にして、其の節(せつ)短かし、勢は;弩を彍(は)る如く、節は機を發するが如し、

現代語訳・朗読:左大臣光永