敵の物資を奪う

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現代語訳

敵を殺すのは単なる勢いに任せた怒りに過ぎないが、敵の物資を奪うのは味方の利益のためだ。

だから戦車戦で敵戦車十台を鹵獲したなら、最初に鹵獲した者にそれを褒美として与え、そして敵の旗を味方の旗につけかえて、味方の戦車に混じって、その鹵獲した戦車に乗らせる。

降参した者は丁重に扱い、養わせる。

これを敵に勝って強さを増すというのだ。

原文

故殺敵者怒也、取敵之利者貨也、故車戰得車十乘已上、賞其先得者、而更其旌旗、車雜而乘之、卒善而養之、是謂勝敵而益強、

書き下し

故に敵を殺すは怒りなり、敵に取るの利は貨(か)なり、故に車戰に車十乘(じゅうじょう)已上(いじょう)を得ば、其の先ず得たる者を賞し、而して其の旌旗(しょうき)を更(か)へ、車は雜(まじ)えて之に乘せ、卒は善くして之を養ふ、是れ謂わゆる敵に勝ちて強を益すなり

現代語訳・朗読:左大臣光永

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